トランクを開けると、左側よりオイルが垂れてくるトラブルの、R231型ベンツSL350の作業です。

バリオルーフを装備したSLでは、自動開閉機能が必要なため、油圧制御によるシリンダーが各トランクヒンジ可動部に備わっています。

そのシリンダーへ導かれる左側油圧ラインが損傷によって折れ曲がってしまい、その個所からハイドロリックオイルが、トランク開閉駆動するたびに漏れてきている状態。

これらの油圧ラインは、すべてバリオルーフを制御するポンプユニットへと配管されています。

この損傷した一部の配管を交換するために、トランク内部を分解し、多数存在するシリンダーラインの中から必要な個所の油圧ラインを選択して取り寄せ。

オープン/クローズと2系統の配管位置を間違わぬ様、且つバリオルーフ駆動による複雑な動きに対してストレスのかからぬ様、損傷した部位の配管を組替作業。

作業後はハイドロリックオイルのレベル調整及びエア抜きを行い、XENTRYによるバリオルーフ制御に問題が存在していないかチェックして作業終了です。